妙はそうからかいますが、和樹は否定して、「あの人はもうこの町には来ない」と。 カジカ蛙はもうこの辺にはいないんだ、と和樹。新しく作った温泉施設の影響なのかなんなのか、とにかくいつのまにかいなくなっちゃったんだ。 美しい4姉妹の日常を描いた映画『海街diary』の舞台となったのが、古都・鎌倉です。「海街」の名の通り海が身近な街で、 映画の中にも自然豊かな光景を見ることができます。今回は映画のロケ地に加え、原作でおなじみスポットも併せてご紹介します。 向こうにとっては自分は弟ですらなかっただろう、でも俺にとっては「お姉ちゃん」だった。 和樹の方は殴ったり怒鳴ったりしない母親の男はすずの父だけだったようで、今もお父さんや「お姉ちゃん」の記憶を大事に思っているようですが、すずは意外と冷淡。まあ「なんちゃって弟」「弟だなんて思ったことない」「嫌い」とか思っていたこともはるか昔に過ぎ去って、十二年間に二、三回会ったかどうかっていう相手ですから、一定以上の熱量があったらそれこそおかしな話なのかも。 「ありがとう。それから、ごめんね」 和樹の保護者になってくれた、母の叔父である飯田さんのご夫婦。飯田さんはすでに亡くなって、奥さんは認知症で介護施設に入れたけれどもう長くないと。和樹は弱冠20歳で弟の守を育てているってことですね。 「おばちゃーん! こっちー!」と。 今回、帽子を被ったすずの目は一コマも描かれておらず、大人のすずの顔ははっきりわからないようになっています。それもあってすずの態度が冷淡に感じるところもあるのですが、和樹にとって気心が知れている妙との対比で効果を上げてます。 「さびしい?」 「すず、すずの写真もすごくいいよ──」 去年の秋の浜田店長の消息不明事件の時、実は直人は卒業後の進路について悩んでいました。家業の呉服屋を継いで伝統とともに生きる──でも違う何か、新しいことにチャレンジしたいという夢も捨てきれない。でもあの一件で「生きてるってことはそれだけで奇跡の連続なんだ」とわかった。チャレンジも失敗も悩みさえも生きてこそ、平凡な毎日の繰り返しの賜物なんだと。 一度しかない中学三年生の、すずの写真。 寺の外にはまだ幼い弟が待っていて、車で和樹は鉄道の駅に向かいます。 いかにも好青年な和樹が内心に抱えている凄まじい葛藤が、恐ろしく淡々と綴られていきます。吉田先生の真骨頂! 今までありがとうって……「おかーさんじゃないっての!」と眉をひそめる幸。ヤスはそれを笑い飛ばします。 巻頭カラーで最終回ですが、雑誌の表紙は岩本先生の「マロニエ」。前回の4月号もそうでしたね。おまけに「堂々最終回!!」という煽りはあるもののカットは「BANANA FISH」(しかもアニメ)。まあ放送直前に発売した号だから…(笑). 「おめでとう」 「おばちゃん言うな。おねえちゃんじゃ!」 「鎌倉のお姉ちゃんて昔サッカーやってた人?」 「海街diary」最終話 感想① フラワーズ2018年8月号 [amazonjs asin=”B07F1J6H8Q” locale=”JP” title=”月刊flowers 2018年8月号(2018年6月28日発売) 雑誌”] 巻頭カラーで最終回ですが、雑誌の表紙は岩本先生の「マロニエ」。 2019/6/28 本編のラストすずちゃんの表情がキリッとして戦う顔みたいで好きでした。, この番外編の和樹君と妙ちゃんの雰囲気、 Learn how your comment data is processed. ……と、ここからすぐ隣を流れる二本の川(詩歌川、河鹿川)の話になりまして、その「川は源流も違うし一度も合流することがない」と、ただこの河鹿沢で「近づいてまた離れて」行くのだと。 すずの問いに二人とも元気と和樹は答えますが、母の陽子は10年前に生まれたばかりの弟を預けたっきり消息不明、智樹は障害と窃盗で更生施設に入っていたが、今日電話で久しぶりに話しただけで、この先どうなるのか不明──守は写真でしか両親の顔を知らない。 ほんのりと頬を染め、素直に頷く幸。 色々抱えてそうな2人のこの空気感、これからまた話が広がっていく感じがする持って行き方。自作がまた楽しみです。, マイマイナツナツ様、初めまして。ご訪問ありがとうございます。本当に読めば読むほど深みを感じる番外編ですよね。ちょうどアニメの「バナナフィッシュ」を見終わりまして、違う世界へ行けば違う生き方がある──「海街」の本編もそう終わっただけに、どこにも行き場のないこの短編が心に沁みます。でも行ってしまう人もいれば来る人もいるわけで、出会いの縁って大切なものだなあと。この作品に出会えてよかったと心から思います。吉田先生の新作楽しみですね! この妙ちゃんは旅館「あづまや」の女将さんの姪っ子。元気よくて気の強そうなきれいな子です。三年前に引っ越してきて、というくだりから、すずも三年前のお盆にも河鹿沢に来たっぽいですが、その時に甥っ子たちを連れて来たのかな? とにかく和樹と妙ちゃんは三年来の友人(?)のようです。 和樹は「あづまや」──浅野のお父さんが生前働いていた旅館──のハッピ着てるな……とは思ってたんですが、すずの出迎えも旅館の仕事と兼ねているようです。 最終回から三ヶ月、待望の番外編……なんですが、27ページと短めでした。カラー表紙付きで、掲載順は四番目。. 道理で冷えるし、出勤の足元が心配という姉たちをよそに、すずは窓の外を見て一人はしゃぎます。チカが梅が咲いたことを告げると、それにも大喜び。 柱で先生が「しばらくお休みしまーす。テニスとカヤック三昧」ですとー!!ああ新作が読みたい……。 海街の番外編としてはものすごい微妙と思って読み始めたんですが、妙ちゃんに全て持っていかれた感がw 和樹は守と妙ちゃんがいて良かったねえと。 それにしても青春の閉塞感や寂しさを描かせたら右に出る人はいないのではというこの空気感。 「うん、思う」 現れたのは帽子を目深にかぶった若い女性。久しぶりに会う「お姉ちゃん」に和樹の目が吸い寄せられた先で、にこやかにすずが口を開きます。 「でもそれはそうだと思うよ」 二人がほんの短い間だけ並んで歩く、蝉の声もない静かなラストシーンです。, 最後にすずの結婚相手の話題が出て誰だかわかるのでほっと一安心。まあ光道くん連れて来てる時点で他に誰が?って感じなんですが。 [amazonjs asin=”B07G2WPDKR” locale=”JP” title=”月刊flowers(フラワーズ) 2018年 11 月号 雑誌”] 実はすず、枝打ちに来た風太に受験生がそんなことしてていいのかと文句を言ってしまったのでした。済まなそうなすずに、気分転換になったから気にすんなと風太が言いかけたところにマサ登場。風太の受験でちょっとピリピリしていたと思われるすずがせっかく素直になっているのに、間が悪い悪い(笑)おはようも言わずにマサを置いて走り出す二人。息ぴったりです。, 病院では休憩中の幸とヤスが窓の外を眺めています。雪はもう小ぶりで、積もる心配はなさそうでほっとする幸。ヤスもチカの引っ越しの手伝いに来てくれるようです。作中時間が秋から冬の終わりに飛んだ間に、無事家族ぐるみのオープンなお付き合いに発展したようで、よかったよかった。 「もうチカちゃん『よその家の人』なんだ」トラックを見送って少し寂しそうなすずですが、佳乃は「大丈夫!」あの夫婦、絶対そろってご飯食べに来るだろーし、すぐにチビも加わってさ、以前より賑やかになるわよ! と。 「呼びすてすんな! 妙さんと呼べ!」 通り雨のあとにはきっと青空が広がる。それを示唆しながらも、雨が降り止まないまま物語は終わります。すずは出て行くことを、和樹は留まることをそれぞれ選んだのです。自分の人生を誠実に生きることを。 お元気ですか?うめきちです(^o^)/吉田秋生先生の「海街disry 9巻 ~行ってくる~」が2018年12月10日に発売されました。12年間連載した海街diary・・・ついに最終巻です!吉田秋生先生お疲れさまで … 第68回カンヌ国際映画祭でも世界を沸かせた、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずの4ショット。彼女たちが四姉妹を演じた『海街diary』(6月13日公開)を手掛けたのが、原作コミックの大ファンだったという是枝裕和監督だ。是枝監督にインタ… すずと家族にはなれなかったけれど、和樹にとっていわゆる「普通の」家庭があったのはあの短い間だけ。その時だけが和樹の子ども時代だった。 ははは……と愛想よくしながらも(図星だし。ヤな女だよまったく)と内心で毒づいているチカなのでした。図星なんかいw でも仕事と初めての子育てじゃ、周りの助けがあればあるほどいいから、実家の近くはやはり心強いですよね(^^), 雪の通学路で風太に出会ったすず、真っ先に梅が咲いたことを報告します。 2018/12/10 ここもいい感じに収まってよかった。お似合いの二人!, さて、いよいよチカの引っ越し当日。幸の予言通りてんやわんやで、段ボールに詰め込むそばから運び出すの突貫工事。借りて来た尾崎商店の軽トラに荷物を積んで、引っ越し先はすぐ近くなので風太とマサはそれを追って走っていきます。男の子元気でかわいい。 コミック, 吉田秋生先生の「海街disry 9巻 ~行ってくる~」が2018年12月10日に発売されました。, 赤ちゃんができてアフロ店長と結婚した幸せいっぱいのチカちゃんですが、エベレスト登頂を目指す日本隊チームとの連絡が途絶えてしまいます。, また父親の13回忌をきりに墓じまいのために河鹿沢を訪れたすずを待っていたのは・・・。, 今回、ついに最終巻を迎えた「海街disry 9巻 ~行ってくる~」の紹介をしていきたいと思います。, ☆それについて風太たちは何となく察しがついてみたいですが、それぞれの兄たちから口止めされてすずたち女子にはバラすことはできない男の事情という大義なんですね~男ってヤツは!, その頃、サチねえはヤスと温泉旅行を満喫し、よっちゃんは福田さんの遺言の証人を頼まれたことを坂下課長に報告しながらも自分たちの温泉旅行の約束も取りつけてしまうのでした。, 入試を控えた風太たちは塾に行くことになり、勉強の邪魔をしてはいけないと思うすずはミポリンと稲村ケ崎公園でおしゃべりしていた時に、風太から変なメールが届きました。, それは緒方将志のいたずら送信でしたが、慌てた風太は稲村ケ崎公園へと向かい、海辺の階段で待ちあわせたすずにメールの意味を説明すると, そして「私たちも温泉旅行に行こう!」と爆弾を落として風太をびっくりさせるのでした。, サッカー部の雑用を手伝っていたすずは後輩たちのランニングにつき合って海岸を走っていた時に偶然いとこの直人に出会いました。, 心配したサチねえがお見舞いにいくと、だいぶ良くなったヤスは晩ごはんの支度をしていたので一緒に食べていくことに。, そんなヤスの手料理を食べながら幼い頃に祖母が作ってくれた「トマトちゃんつぶし」の話しをしながら、誰かに気にかけてもらいながら食べたり笑ったりするのを幸福だとしみじみ感じるのでした。, その夜、アフロ店長からのメッセージで「10月17日にチョモランマ頂上アタック決定!」を読んだすずは、「明日じゃん!」と、ちょっと焦りましたがチカちゃんは平気そう・・・じゃなく、本当は心配でたまらないんだなと思うのでした。, そこへチカちゃんからNYAINをもらったからと言って直人がやってきて、ふたりに卒業制作の写真集のモデルをやってほしいと頼んできました。, 一方、福田が店で和尚と話しをしていた時に、アフロ店長の頂上アタックチームと連絡が取れないらしいという電話が入ったのです。, アタックチームが遭難したかもしれないという情報で駆け付けてきた風太は、店長のことを心配して元気のないすずを見て「マジかわいい」なんて不埒なことを思った自分に焦ってしまいます。, その時のすずの家は、チカちゃんの部下たちや直人がそれぞれの情報網を駆使してアタックチームの安否を探る前線基地と化し、何もできない風太はせめて少しでも役に立ちたいと心配する仲間たちからの連絡を一手に引き受けることにするのでした。, チカちゃんとアフロ店長のために頑張ってくれているみんなの前には、香田家の庭の梅で作った梅干しをたっぷり使ったおにぎりがありました。, そんな時にまた風太のスマホが鳴り、祐也からの電話でアフロ店長から連絡があったというのです!, と、同時にサチねえやよっちゃんのスマホにも「アタックチーム無事下山!」の知らせが届いて、一同『やったー!! 「あんたたちの家、目と鼻の先じゃないの!」何かにつけて実家頼っちゃおって思ってんじゃないの⁈ 晩ごはんとか! そしてここで制服姿の美少女登場! 自転車を押して橋を渡る姿を見つけた守が「たえ──っ!」と声をかけます。 映画「海街diary 」ネタバレあらすじとラストまでの結末・動画やみんなの感想を掲載。起承転結でわかりやすく徹底解説しています。海街diary のストーリーの結末・感想や感想を含んでいるので、観ていない方はご注意ください。この映画のカテゴリーは ヒューマンドラマ です。 そこへ黒猫飛脚の宅配便が、例の直人の卒業制作の写真集を届けてくれます。 お姉ちゃんたちもそれはわかっていて、すずに「いいトコ見せたかったんじゃない?」と好意的。 床の間で撮った結婚写真、タキシードにウエディングドレスの和洋ミスマッチがいい感じ。すずは同封されていた直人からの手紙を読みます。 吉田先生は本当にクレバーな方なのだとつくづく思います。, この番外編もとても良かったですね。 「智樹や陽子さんは元気?」 This site uses Akismet to reduce spam. 十三回忌で一つの区切りということで、四姉妹の父とすずの母が眠る墓を鎌倉に移すことにしたそうです。それで手続きのためにすずだけ先に来訪するのだと知り、複雑な思いの和樹。 少年は一時期家族としてすずと暮らした、義母陽子の連れ子・和樹です。 通り雨が来て、妙は和樹に傘を差し出し、すずを迎えに行くようにいいます。ここの二人のやり取り、一ページ丸ごとすごく良くて泣きそう。妙ちゃん男前だし、和樹めちゃくちゃ苦労してるのに全然ひねくれたところがないいい子だし、鎌倉に来たすずにたくさんの出会いがあったように和樹にもあったんだなあと。 電車から降り立った男の子二人。「尾崎光道」と「浜田走馬」。走馬はランマという今風の読みなんですが、目がチカちゃんそっくりでかわいい! 二人ともサッカーをやっていて、きちんと挨拶出来るいい子なんですが、ランマが振り返り、 ランマの言う「おばちゃん」は単なる続柄なんでしょうが、あのすずがその呼び方に抵抗を感じる年になるとは! 髪も伸びてセミロングに。すっかり大人の女性です。(第一話の佳乃が22歳、幸が29歳ですから) 住職が「浅野さんの娘さん」を迎えに行く時間じゃないのか? と言い、和樹がはいとこたえるやりとりで、どうやらすずが登場することがわかります。すずが河鹿沢を訪れる目的──それは「墓じまい」のためだということも。 お寺さんに行ってくると言って川を上って行ったすずが、橋の上の妙と何やら会話したのが気になって、和樹も後を追います。 まだ寒い冬の朝、足元までしっかり防寒して郵便受けに新聞を取りに出た身重のチカ、曇天に梅が咲き出したと喜んだのも束の間、天からの手紙──雪が降り出しました。 This site uses Akismet to reduce spam. 君は長女の責任感からそうならざるを得なかったんだろうけど──君の本質が面倒見のいい、心の暖かな人なんだよ。人を許して、受け入れて、さらに手を離すことも出来る。君の決断で、すずちゃんが今この街に暮らして、縁あって僕らもこうして一緒にいる。全部「面倒見のいいお姉ちゃん」のおかげだ。 と穏やかに元兄妹が言葉を交わす横で、誰? 相手はもちろん風太? と気がはやるんですが、ここでは後から本人が来るとのすずの言葉のみ。 Learn how your comment data is processed. 「チカちゃんももうすぐママかあ」というヤスに、幸は今朝のやり取りを話します。 ……すずとそっくりな台詞を口にして、鮮やかに笑って。 なんでも冬の間に枝を落とすと木に良いとネットで調べて、実際に枝打ちに来てくれたそうです。もちろん前回すずがいっぱい花が咲くといい、実がなるといいなと言ったから! 子どもたちのおかげで和やかな空気の中、すずがあることに気付きます。カジカの声が聞こえないと。どうして? 蝉の声しか聞こえない。 河鹿沢にカジカがいないなんて寂しいね、「なんとか生き残ってくれるといいな」ありきたりな感想を述べるすずに、和樹が切り出します。おじさんのお墓を鎌倉に移すのかと。 妙はその思いの底を分かち合ってくれています、ぶっきらぼうな態度で、無遠慮な言葉で。蝉時雨のやむ頃この町を出て行った姉と違って、どこにも行き場のない、ここで生きていくしかない和樹の苦さ、寂しさを。おそらく妙自身にもある寂しさに重ねて。 それにしても青春の閉塞感や寂しさを描かせたら右に出る人はいないのではというこの空気感。ページ少ないと思ってたのに中身が濃い! 好短編でした。 ☆ 住職はもう背が縮んで小さくなったおばあさん。金のことはもうええ。仏さんもせっぱつまった者は大目に見てくださる、人助けも寺の役目の一つ。そう言ってこの一件を終わらせてくれます。 和樹はまだどう見ても少年です。その弟となると成人しているかどうか……「せっぱつまった者」は兄弟両方を指しているのでしょうか。 とやけに腹の座った年下の女の子にきかれて、「さあ」と和樹はこたえます。 悩んで迷って少しだけ吹っ切れて、前へ進むことを決めた直人が撮ってくれた写真。 コメントありがとうございました〜(^ ^). それだけじゃなくあの子は「緑の指を持ってるのよ」と幸が言い添えます。植物も同じ生命なんだって、自然にそう思って大事に扱ってくれるいい子だわね──ほとんど親代わりの長姉・幸に言われると、すずもその言葉が素直に心に沁みてくるのでした。, 雪はどんどん降ってきます。明日は引っ越しなのになーと、出勤前の幸にぼやいてみせる産休中のチカですが、まあ後は服と小物だけだしねえと大きなお腹をさすりながらのんびり。