食事
英国、イタリア、アラブ、北アフリカ料理の影響が強いマルタ料理。海に囲まれたマルタはなんといっても獲れたての新鮮な魚介類が豊富です。素材を生かし、オリーブオイルやハーブ、トマトソースだけで味つけした素朴な料理も多いです。マルタで肉料理といえばウサギが人気。煮込みやフライ、ペースト、焼いたものなど種類も豊富に揃っています。お祭りやお祝いなどの特別な日に皆でワイワイ楽しみながら食べるのが正式な食べ方だとか。食からもマルタの文化を大いに感じることができます。大きくて丸いマルタパンを主食に、マルタの味を堪能してください。
マルタに行ったら食べておきたい Must Food
地中海の中心に位置するマルタは、海の幸はもちろん、眩しい太陽の下で育ったトマトやオリーブオイルをたっぷり使った絶品グルメが目白押しです。
私たち日本人は、日常の食生活で魚を食べることが多いですが、マルタの魚は日本で食べるのとはまた違い、脂がのっていて肉厚なものが多いです。マルタ人の主食は、パスタ、パン、ピザなど小麦粉を加工した食品です。お隣のイタリアとは違った独特のパスタを使ったマルタ料理なども絶品です。また雨量が少なく、決して豊かとは呼べない大地と限られた土地しかない環境のせいか、個性的な料理や食材も多く、材料を聞いてびっくりする料理もあります。
マルタに行ったら食べておきたいMust Foodをマルタ観光局局員の独断で10品ご紹介します!
マルタ伝統のウサギ料理。日本人には馴染の薄いウサギ肉ですが、クセはなく、さっぱりした鶏肉のような味です。赤ワインで煮込むシチュー、ガーリックソテーなどが定番メニューです。
オマール海老が丸々添えられた贅沢なパスタや日本人が大好きなウニのパスタ(季節により)など近海で採れた新鮮な素材がたっぷり入ったパスタは絶品!
ヨーロッパではその外見からデビル・フィッシュと呼ばれ食べる習慣のない国が多いのですが、マルタをはじめ南欧のいくつかの国はタコを食べる習慣があります。日本のスーパーで生きたままタコが売られているのは見たことがありませんが、マルタでは魚屋さんや市場に行くと、バケツの中で大量のタコがウネウネとうごめいているのを見かけます。生きているタコをどうやってマルタの主婦が調理するのかはわかりませんが、トマトベースのパスタにしても、ガーリックソテーにしても、新鮮な旬の野菜と合わせたサラダにしてもとってもおいしいです。生きたままタコを買うのに抵抗がある方は、缶詰入りのタコもスーパーで買えますのでご安心ください。
マルタの名物料理のひとつがアリオッタ。炒めた玉ねぎとトマト、魚、ハーブなどと合わせて煮込んだ濃厚な魚介スープです。仕上げにレモンをひと絞り。酸味が濃厚なうまみを引き立てます。
’肉で肉を巻く'という肉好きの夢を実現したマルタの家庭料理です。薄切り牛肉で、内側のハンバーグ風ひき肉を包み、トマトソースで煮込んでいます。赤ワインとの相性もバツグンです。
昔からゴゾ島で作られている山羊や牛のミルクで作ったチーズ。フレッシュタイプからセミハードタイプまで種類は豊富。フレッシュタイプはとても柔らかくお豆腐のような食感。
イタリア料理の影響が大きなマルタでは、四角形のパスタに具材を詰めたラビオリもポピュラーです。定番はリコッタチーズを詰めたラビオリ。その他にチキンやウサギ、シーフードなど種類はさまざま。
レストランで最初にサーブされるのがマルタパンのホブス。パリパリの皮に覆われていますが中はもちもちのフワフワ。オリーブオイルに塩を振ってパンにつけるのがマルタ流。オーダーした料理が届く前に、パンの食べ過ぎはご注意を。
ユネスコの無形文化遺産に登録されているフッティーラ。マルタ特有のパンで真ん中に穴があいているのが特徴。トマト、ハム、レタス、オニオン、ケッパーなどサンドイッチにして食べるのが主流です。
パイ生地の中にリコッタチーズや豆のペーストなどを入れて焼いたマルタを代表するスナック。街中やバスターミナルなど、いたるところに売店があります。観光で小腹が空いたらぜひ!
ナツメヤシのペーストを、パイ生地に包んで揚げたもの。専門店もあるほど大変人気のお菓子です。揚げたての熱々にアイスクリームを添えてもまた絶品!
英語でスネイル、日本語でカタツムリ、そう雨の日におなじみのでんでん虫です。マルタのエスカルゴはフランスのように高級食材として一つ一つ丁寧に調理した物でなく、豪快に調理され、レストランで注文すると大量に盛り付けられたエスカルゴがドンと出てきます。フランス料理のようなものを皆さん想像しているためか、まずその量に驚きます。日本で見かけるエスカルゴは殻にソース等が詰め込まれていて一見中身が見えませんが、マルタのエスカルゴは中身が隠れていないため、エスカルゴが好きな方も一瞬あれっ?なんか(カタツムリと)目があったかも・・・と思うかもしれませんが、食べ始めれば止まらなくなります。ガーリックで味付けされたエスカルゴを是非お試しください
典型的なマルタ料理
Rabbit(ラビット) ウサギ料理
マルタといえばウサギ肉。赤ワインとハーブで煮込んだ定番のラビットシチューは肉やわらかで食べやすい!
Bragioli(ブラジオリ)
刻み玉ねぎ、ガーリックなどを混ぜ合わせたひき肉を牛肉のスライスで巻き、赤ワインとハーブ、トマトソースでじっくり煮込んだ伝統料理
Timpana(ティンパーナ)
マカロニ・パイ
Lampuki(ランプーキ)
シイラ科の魚。トマト、オリーブオイル、ケイパーと合わせて食べるのが主流。旧通貨マルタリラの硬貨にこの魚の絵柄が使われるほどマルタでは有名な魚!
Swordfish (ソードフィッシュ)
メカジキ。トマト、オリーブオイル、ケイパーと合わせて食べるのが主流
Tuna(ツナ)
マグロ。トマト、オリーブオイル、ケイパーと合わせて食べるのが主流
Maltese Sausage (マルチーズソーセージ)
マルタのソーセージ。若干塩辛く、パスタやピザなどに使用され、薄味のマルタ料理にピリッとスパイスをきかせてくれます
マルタ産ビール
マルタにはCISK(チスク)というローカルビールがあります。
1900年初頭、マルタで銀行を設立したGuiseppe Sciculunaは、現金の代わりに積極的に小切手(Cheque)を使っていました。小切手に馴染みのなかったマルタ人は彼を「Ic-Cisk」(The Cheque)と呼び始め徐々にチスクという呼び名になりました。その後、彼はビール製造を始め、ビールの名前をなんと付けるか悩んだ末、町の人たちが彼を「チスク」と呼んでいたので、ビールに「チスク」と名付けたと言われています。ちなみにマルタ語でチスクはチェコを意味しますが、チェコとは一切関係ないそうです。
マルタ産ワイン
近年、評価が高まっているマルタ産のワイン。ラベルにMalta D.O.Kとあるのはマルタ島のブドウのみで造られたもの。I.G.Tと書かれてあるのはゴゾ島またはマルタ島または両方のブドウをブレンドして造られた100%純国産の証です。
マルタには7つの主要ワイナリーがあり、そのほとんどでツアーやテイスティングを行っています。あまり国外ではお目にかかる機会はない貴重なワインもあるので、ぜひワイナリーツアーに参加してみてはいかがでしょうか。
注目のワイナリー Ta'Betta Wine Estates
Ta’ Bettaは、マルタのギルゲンティの段々畑に広がる4ヘクタールのワイン農園です。。熟成による可能性を秘めた個性豊かな上質なワインを醸造する。
20年以上に渡る入念な計画と細部へのこだわりを経た今、Ta'Bettaでは違いのわかる皆様にもご満足いただける4種類のワインをご用意しています。
正統性と誠実さにこだわりを持つ私たちの哲学を体現したこのワインを口にすれば、きっとすべてを感じていただけるはずです。ブドウが育った土地や、私たちの物語、ワイン造りをする人々、私たちの受け継いだ伝統など、ワインは私たちについても多くを語ってくれます。
ワイナリーツアーやテイスティング、食事とのペアリング、年代の異なるワインの飲み比べ、講座付きテイスティングなど、スペシャルイベントも開催可能。ワイナリー・ウェディングも可能。
マルタ産リキュール
日本では手に入らないマルタのお土産を買いたい方におすすめなのが、マルタの伝統的なリキュール、Bajtra (バイトラ) です。ピンク色をしたリキュールの正体は、なんとサボテン。原材料となっているサボテンは水分が多くて甘く、マルタでは果物として食べられている食用サボテンです。バイトラはそのまま飲むとかなり甘いので、氷や炭酸水で割ってさっぱり飲むのもおすすめです。大きさも大小さまざまなサイズがあり、マルタ空港内の免税店でも購入可能です。サボテンの他にもハチミツ、ザクロ、レモンのリキュールもあります。